大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)482 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人柳瀬存の上告理由第一について。

所論身体障害者福祉法第二二条第一項は、国又は地方公共団体は、身体障害者の

売店設置許可申請に対し必ずこれを許さなければならないと定めたものではなく、

その許可、不許可、並びに許可する場合如何なる態様において許可するかは国又は

地方公共団体の自由な判断により決定されるべきものと解すべきであり、国又は地

方公共団体は身体障害者の申請がある場合必ず普通の賃貸借関係を締結することを

法律上義務づけられたものとは解せられないこと原判決と同様である。従つて本件

賃貸借が一時使用のため借地権を設定したことが明らかなものに該当するとして借

地法九条を適用のうえ、被上告人の本件建物収去、土地明渡を認容した原判決には

所論の違法は存せず、所論は、ひつきよう、独自の見解に立つて原判決を非難する

ものであつて、採るを得ない。

同第二について。

所論は原判決の憲法二五条違反を主張するけれども、その実質は単なる前記身体

障害者福祉法二二条および土地賃貸借に関する法令違反を主張するに帰し、その前

提を欠き採るを得ない。

同第三について。

原判決並びにこれに引用する一審判決が上告人の本件土地使用関係は一時使用の

ため借地権を設定したことが明らかな場合に該当する旨判示したこと、並びに右判

示に際しなした各事実認定はその挙示する証拠関係、事実関係よりこれを肯認し得

るところである。原判決は本件土地の右使用関係を所論の如く単に異例の措置であ

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るとの一点から認定したものではなく、原判決の引用する一審判決の認定する事実

関係から優に原審の右使用関係は肯認し得るところであるから、右違法の主張は何

ら判決に影響をおよぼすべき事項に対する主張とは認められない。原判決に所論の

違法は存せず、所論は、ひつきよう、原審の認定にそわない事実を主張して、原審

の適法になした事実の認定並びにこれに基づく正当な判断を非難するか又は判決に

影響を及ぼさざる事項に対する主張をなすに帰するものであつて、採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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